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2023年9月3日パン粉玉運営本部
クレジット・カードとしても使える外商カードが増えつつある中で ハウスカードを貸与してくれる百貨店が 未だに存在していることは 多くの方がご存知でしょう ハウスカードは その背景に審査の厳しさや 獲得の難しさがあり 外商を持つステータスのひとつとして獲得を模索されている方も多いはずです 今回はこのハウスカードについて筆者が直面した問題と失効について考察します
ハウスカードの失効に直面
外商カードではありませんが 筆者は大丸の法人カードを保有しています このカードを作成し保有を続けている理由は 以前からこちらでお伝えしているように「駐車場優待」に活用しているからです 筆者は駐車場優待の活用のみであったため この法人カードを使って買物をすることは一度もありませんでした
するとどうでしょう 上の画像からも分かるように 有効期限2023年9月末迄 と刻印されています 新しいカードは遅くとも同年9月には手元に届くはずです しかし10月になっても新しいカードが手元に届くことはありませんでした
はっ!?と我に帰った筆者 慌てて 大丸お得意様ゴールドカードの「法人お得意様口座規約」を読みました すると以下のような項目を発見し 愕然としました
第18条(本口座の取消し等)
法人お得意様口座規約より
〜略〜
(2)当社は、会員が本口座開設時または最終支払日より2年以上本口座をご利用されない場合は、当社において本口座を取り消すことができるものとします。この場合、カードを発行しているときは、すみやかにすべてのカードを当社に返却するものとします。
つまり 大丸お得意様ゴールドカード(以下 大丸法人カード)は 株式会社大丸松坂屋百貨店が指定する2年以上において 大丸法人カードの利用がなければ 失効をさせることが可能と記載されているわけです
またこの条項には 大丸法人カードを所有している企業に対して カード失効における連絡についての記載がされていないため 一方的に失効が可能と解釈ができます
大丸法人カードの失効に直面した筆者は 大慌てで問い合わせ番号に連絡 「担当者は?」と電話を対応した女性に聞かれても答えられる術は既にありません なぜなら 先にもお伝えしたように ただただ このカードは駐車場優待だけに特化させていたので担当者が誰なのかも既に覚えていなかったからです
受付女子に完全なる塩対応をされてしまった筆者ですが なんとか外商部に回してもらい 事情を説明し お願いをして再審査をしてもらいました
さて 長い前置きとなりましたが 本題です 今回のことで以下のことが分かりました
- 年会費無料ハウスカードは失効する
- 有効期限に注意が必要
- 会員規約は一度は読んでおくべき
一枚の磁気対応カードを作るのに結構なコストが掛かると聞いたことがあります 百貨店に貢献がない 意味ない外商(又は法人)顧客に対して コストを要する外商カードを無闇矢鱈(むやみやたら)に提供をするほど奇特な百貨店はないでしょう
我に返れば 当然のことでした 有効期限までに新しい更新カードが届かなければ その外商(又は法人)顧客は百貨店にとって不要な顧客ということです
そのためには百貨店がどのような顧客を外商(又は法人)顧客として認めてくれるのかについて カードを手にした時に確認をとっておく必要があります その手段として 外商カードを発行している百貨店が規定する『会員規約』を一読することが手っ取り早しでしょう
なかな小さな文字で読むには難しいので 今回は 読みたくないという人のために関西限定となりますが ハウスカードを発行している百貨店の失効を伴う規約についてまとめてみました
外商ハウスカードの失効規約
クレジットカード付帯の外商カードに関しては ある一定の規定により年会費が必要となります そのため外商審査に通り とかく問題がなければ 外商カードを持ち続けることは可能でしょう しかしながら年会費無料のハウスカードなどは 百貨店が外商カードの作成に掛かるコストを負担しているため 一定の利用条件に満たない場合は会員資格の喪失ができる項目(失効)が設けられていると考えられます
阪急阪神百貨店 近鉄百貨店 京阪百貨店 が関西ではハウスカードとして位置づけられているので これらの百貨店の規約について確認してみましょう
阪急阪神百貨店
阪急阪神百貨店外商カードの正式名称は 「阪急阪神お得意様カード プレミアム」です こちらのカードは年会費は無料となっているのですが 筆者は準ハウスカードとして位置づけています なぜならJCBが収納代行をしているからです ただし クレジット機能は有していないため 準ハウスカードとしての位置づけています
阪急阪神百貨店の外商カード規約は 「阪急阪神お得意様カード<プレミアム>会員規約」です 結論からお伝えする 「会員資格の喪失」という項目があるものの この記事で求めている「喪失項目」に適合する箇所が確認できませんでした
つまり 「一定期間における買物額が基準に満たない場合 会員資格を喪失する」という項目がなかったということです
ただし気になる点が複数規約にありましたので 抜粋してご紹介します
第13条 会員資格の喪失
阪急阪神お得意様カードプレミアム会員規約より
1.当社は、会員が次の事項の一つでも該当する場合は、会員資格を喪失させることができるものとします。
〜略〜
(4)カード有効期限が到来して更新が行われなかったとき。
(5)年会費の支払いがない場合。
〜略〜
まず第13条抜粋の項目を基軸に考えてみたいと思います プレミアム会員においては 「おやっ」と思う項目があると思いますが まずは記憶に留めておいてください
第4条 カードの有効期限
阪急阪神お得意様カードプレミアム会員規約より
1.カードの有効期限は当社が指定するものとし、カード上に表示した年月の末日までとします。
2.当社はカードの有効期限までに退会の申し出のない会員で、当社が引き続き会員と認める方に対し、有効期限を更新した新たなカードを発行します。
〜略〜
第4条2は 「退会の申し出がない」限り「有効期限を更新した新たなカードを発行」すると述べています
このことから
- 更新が行われなかった場合
- 退会の意思表示及び手続きが行われなかった場合
上記の2点が行われなかった場合 阪急阪神百貨店の外商カードは 有効期限で失効することになります ここにある「更新」とはどういう状況で起こるのかについて疑問が出てきます 次へ進みましょう
第5条 年会費
阪急阪神お得意様カードプレミアム会員規約より
本会員は当社に対して、所定の年会費をお支払いいただきます。なお、年会費は、お返しいたしません。
・会員特典、その他の理由により、年会費の一部または全部のお支払いを免除する場合がございます。
これは非常に興味深いです つまり 阪急阪神百貨店の外商カードは基本 年会費が必要な外商カードであり 一部の顧客に対しては「年会費の一部または全部」を免除すると記載がありました
また規約ではありませんが「阪急阪神お得意様カードプレミアムご利用の手引」には 以下のような記載もありました
阪急阪神お得意様カードプレミアムをお使いになる前に
阪急阪神お得意様カードプレミアムご利用の手引
2.年会費について
年会費につきましては無料とさせていただいております。
〜略〜
※ただし、ご利用状況によって、次回更新時に条件を変更させていただく場合がございます。
年会費の全額又は一部の免除がありますが 「ご利用状況によって、次回更新時に条件を変更」すると解釈できます 「ご利用状況」というのは現在 具体的な利用状況等が不明ではありますが この利用状況により百貨店側から 条件変更の連絡がある可能性を示唆しています つまり 現在は年会費が全額免除でも 更新時に 年会費※第5条年会費 の一部免除 又は年会費の全額支払いを求める可能性が考えられるわけです
これが「 第13条 会員資格の喪失 (4)カード有効期限が到来して更新が行われなかったとき。」につながると推察します 条件変更を告知され それに対する更新が行われなかった時に外商カードは失効すると解釈できるわけです
阪急阪神百貨店は 利用状況により年会費支払いを求める場合がある
更新の手続・年会費を支払えは外商カードは失効しない
すっきりしない考察でしたが 一定の結論は導き出せたと考えます
阪急阪神百貨店の利用状況が悪ければ 年会費を求められる可能性があるということが 今回の会員規約で分かりました またその際 年会費が必要となる新たな外商カード更新の意思表示と 以後における年会費を継続して支払えは外商カードは維持できる可能性があると考えます
近鉄百貨店
近鉄百貨店の外商カードは 「近鉄クレジットカード」 といいます 年会費はもちろん無料のハウスカードです 外商顧客になると 3つのステータスがあります 年間買物額及び条件を満たすことにより ステータスを上げていくことができます 顧客目線で対応も大変良い百貨店です
近鉄百貨店の外商カードにおける 失効条件は明確でした 折角手に入れた 外商カードを失効させないように注意する必要があります 条件に満たない場合は 外商顧客に連絡することなく外商カードの効力を取り消しできるようです
第14条 (会員資格の喪失および期限の利益の喪失)
外商お得意様口座および近鉄クレジットカード会員規約より
〜略〜
(3) 外商口座開設当初よりまたは最終のお買い上げ代金が完済されてから2年以上外商口座のご利用がない場合は、本人会員に通告することなく、当社において外商口座を取り消すことができるものとします。
外商カードの利用が2年以上ない場合には 外商顧客に通知することなく 外商カードの効力を取り消すことができるとしています 「外商口座のご利用がない場合」という記載から金額は問われていないものと解釈できます 2年間の間に 最低でも1回 外商カードを利用しておく必要があります
ちなみに外商カードの失効を知ることとなるのは 外商カード右下に記載されている有効期限以後になると考えられます 近鉄百貨店が 外商口座を取り消ししていた場合は 新しい有効期限が刻印されたカードが届かないからです 逆を返せば 有効期限までは外商カードとして利用可能と解釈できます
外商カードを手にしたら1回以上は利用する
京阪百貨店
京阪百貨店外商カードの正式名称は「京阪外商プレミアムカード」です 年会費無料のハウスカードです 大阪在住の方にもあまり知られていない百貨店ですが 実は難易度高め※筆者観測値 の地域密着系外商です
京阪百貨店は明確に外商カードの取り消し及び利益の喪失を明示しています 地域密着系の親切さもうかがえる 外商カード失効の手順まで記載されていました
16.年会費等
京阪外商プレミアムカード規約より
年会費、入会費は無料とします。
京阪百貨店においては 年会費の項目に「年会費、入会費は無料」と明示しています
12. 掛売口座の取り消しおよび期限の利益の喪失について
京阪外商プレミアムカード規約より
(1)会員が次の各号のいずれかに該当した場合、掛売口座を即時取消されるものとし、直ちに当社へカードを返却するものとします。
〜略〜
④ カードの利用状態が適当でないと当社が判断した場合。
〜略〜
年会費は無料ですが 上記の「カードの利用状況が適当でない」と百貨店側が判断した場合 外商カードを失効させると記載されています 「カードの利用状況が適当でない」という抽象的な表現のため 京阪百貨店は この文章に対して 括弧書きが追加されています
12(1)④の括弧書き
京阪外商プレミアムカード規約より
有効期限の3年間で利用金額が10万円(消費税別)に満たない場合は、掛売口座を取消しするものとします。
京阪百貨店の外商カードは有効期限が3年で設定されており その3年間において利用金額 消費税抜きの金額で10万円に満たない場合は 外商カードを失効させると具体的に明示しています
さらに括弧書きには以下の記載がありました
12(1)④の括弧書き
京阪外商プレミアムカード規約より
但し、当社はカードの有効期限が終了する前に会員へ連絡し、会員が継続を希望する場合は、会員が当社規定の手数料を負担することにより新しいカードを発行するものとします。
外商カード失効前に 外商顧客に連絡がもらえる嬉しい対応です 但し 手数料の負担が必要とのことです
3年間で10万円(税抜)の利用が必要
まとめ
外商カード維持について 巷ではいくら使えば失効を免れるという話が飛び交っていますが 腰を据えて 各百貨店外商の会員規約を読めば ある程度のことを 当然ではありますが 読み解くことができます
基本一番失効の危険性があるのは 今回こちらの記事でお伝えした 年会費が無料のハウスカードです あまり買物をする機会が少ない年会費無料のハウスカードをお持ちの方は 外商担当者に聞く前に規約を読むことをおすすめします
実は外商担当者もあまり詳しく知らない場合があるからです
皆さん外商カードを失効させないように注意しましょう
ハウスカードをゲットして喜ぶなかれ
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